英叡翁のちばらきの日常

ちばらきエリアでトレランと畑仕事をやってるアラフィフおじさんの日常について綴ります

10月22日 第2回 ジャングル ぐるぐる MAX(120kmの部)参加→沈没

UTMFの参加資格(3レース合計で10ポイント以上が必要なので、4ポイント/レースが最低1つ必要)のため、ITRAの4ポイント/レースが欲しくて仕方がない3ポイントコレクターの自分にとって、比較的制限時間が長く参加資格もあるこの大会は絶好の大会に思え、120kmの部にエントリーした。

1周40kmのコースをカテゴリーごとに1~4周するもので、120kmの部は3周する。コース図を見ると、最高地点は816mとそれほど高くはなく、その前後の起伏が気になるものの、ゆっくり行けば時間内(33時間)完走はいけるだろうと踏んでいた。

いざ本番で走ってみたら、想像以上に手ごわく、実力不足を思い知らされる結果となった。

この大会の80km以上の部では、荷物の保管や休息のために個人用のテントを設営することになっている。自分はテントを持っていくのが大変と思い、先着順のレンタルテントを申し込んでおいた。

受付をすませ、少し離れたテントサイトにすでに設置されていたレンタルテントに入り、スタートの準備。天気は曇りで風はなく、記録には絶好の天候であった。


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9:00スタート。参加者は約50人で、いきなり急な登りで先も長いのでのんびりとしたスタートであった。しばらくは隊列を組んだ状態で緩い登り基調のアップダウンを進み、次第にばらけて大高取山(376m)の登りあたりではだいぶ前後はまばらになっていた。大高取山を下るとしばらく集落を1km程度進み、またトレイルの登りになる。きつい登りの区間もあるが、それほど長くはなく、雨乞山(340m)を過ぎた。

10km付近を過ぎるとさらに高度を上げていき、いよいよ最高点(飯盛山816m)への登りに入った。砂利道からトレイルになりだんだん斜度がきつくなってくるが、ここでもそんなにきつい区間は長くなく、トレイルから林道に入り、またしばらく行くと飯盛山に到着。


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ここからしばらく下りを期待してしまったが、関八州展望台まで意外にアップダウンが続き、なかなか楽をさせてもらえない。特に、コースに沿って車道があるのにわざわざすぐ横のトレイルがコースになっていて、これが微妙にきつい。

関八州展望台は4時間経過の13時ごろ。その名の通り360度を見渡せる展望台で、このコースで一番の展望ポイント。少しだけ休憩し、いよいよ下りに入った。


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高山不動尊までぐんぐん下り、さらに、と思ったところで急な登り返しが入った。わざわざ下らせておいてこれはないんじゃない、って言いたくなるコース設定。その後樹林帯をひたすら下り、車道に出たところでまた1km程度上り返したところで八徳のエイドに到着した。タイムは4時間35分。28km地点とのことだったが、自分のGarminは26km付近で到着になったので、ちょっと短めの計測なのかなと感じた。

ここではエイド食のいなりずしをいただき、水を補給し、ライトチェックを済ませて再スタート。ここからはまた樹林帯を上り車道にでたところで顔振峠。しばらくは長い車道を行き、またトレイルに。この辺りは緩やかなトレイルで、樹林帯でなにも見えないけどそれなりに調子よく進んだ。いったん車道に出て、そのあとまたトレイルに戻ると思いっきり鎖に頼らなければ登れないような岩があり、そこからまたしばらく峠越えの登り(高低図の顔振峠の後のピークの部分)となり、最後の登り切りは結構急な登りとなり、そこを登り切ったら再度一気の下りとなった。

その後車道に出ると微妙なアップダウンの続く車道歩き。なかなか終わらないなと思って歩いて行くと、やっと車道の右側にトレイルが分かれていた。前のランナーが気づかずに直進しようとしていたので声をかけた。「だいぶ回りが見えなくなってきた」とおしゃっていたので、きついのは自分だけではないのを改めて認識した。

トレイルに入るとさらにアップダウン。それが終わると桂木展望台になり、そこからは周回最後のスタート地点のオーパークおごせまでの林道走り。意外にオーパーク付近で迂回するルートになっていて、いったん行き過ぎてからまた戻るようなルートになっていて、今どこだろうと思っていたらスタート地点に到着していた。到着時は7時間16分。想像していたタイムくらいで、まあまあかなと。

一旦テントに戻り、この後の寒さ対策(この時点で16時過ぎで、夜間走行になる)でゲイターとアームカバーをつけ、スタート地点のエイドに戻ってカレーを頂いた。この後のことを考えると栄養補給はしたいが、自分はあまり胃が強くないので、周りでおかわりをする人や大盛りを頼む人がいる中、普通盛り一杯で済ませ再スタートした。この時点で7時間50分。

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1周目と違い、単独で進むことになり、特にカレーの入った胃をおかしくしないよう抑えて進む。登りは早歩き、平はゆっくり走り、下りは暗いので転ばないよう程度に走った。

大高取山への登りに入るまでに一人に抜かれただけで、とにかくひたすら単独行。とにかくロストをしないように気を付けて進む。だいぶ大高取山のピークになるあたりでうっかり転倒してしまい、足を強打、結構痛い。しばし立ち止まり、こらえていると痛みが少し引いてきたのでまあ大丈夫だろうと進む。

下りに入りやや、足の痛みがやや感じられたがひどくはないので進む。ロードに出て、小学校のところに自販機があった。しかもSUICAが使える。途中での購入については特にレギュレーションに記載はないのでいいだろうとコーラを購入、栄養補給した。

ロードから再度トレイルに入り、少しずつ高度をあげていくがこの辺りではまだ快調。あまり調子に乗らないよう抑えて行く。

しかし雨乞山が近づくにつれて先ほど強打したせいか足が痛み始めた。まあ、そろそろ50kmなので足が痛むのは仕方ないだろうと進む。山入にある道脇のトイレに入り、いよいよの登りに備えることとした。15km付近を過ぎ、川を渡りロードに入る。このロードが終わるあたりから登りが本格化する。これを上り切れば3周の半分のイメージかと思いながら進むが、ここにきて胃が不調になってきて、吐き気がしてきた。とにかく登りで負荷が大きいと強い嘔吐感で進めない。仕方なく休み休み行くこととするが、とにかく進まない。

そうこうするとどんどん後ろのランナーに追いつかれるが、とにかく時間ではなく完走なので、気にしないで進むがとにかくきつくて登れない。なんとか飯盛山には13時間、2周目のスタートから約5時間かかり、1周目にくらべ1時間長くかかってしまった。

そこから関八州展望台までもとにかくゆっくり進むがそうこうしているうちに嘔吐に加え疲労まで感じられてきて、関八州展望台ではベンチで思いっきり休んでしまった。休んでいる間に寒くなってきたので上にジャケットを羽織ってここからの下りに向かうこととした。

下りになると吐き気はしないのでとにかく痛む足をなんとかこらえて進み、高山不動尊まで下る。ここからの登り返しがまたきついがとにかく歩き、そこからは森が深く真っ暗闇の下り。ロードに出てエイドまでの最後の登りになったがまたも吐き気がひどく、道端でこらえる。吐き気はあるが、オーパーク出発時に入れたカレーはすでに胃になく、なにも出すものがない状態。その状態を見かねた後ろから来たランナーに胃薬を頂いてしまった。

準備のいい人はちゃんとしているなと、以前もKAI69で同じような状態になったにもかかわらず、何の準備もしなかった自分の不手際を反省するばかりであった。胃酸を飲むと一気にすっとして、エイドまで進むことができた。とにかく感謝しかない。エイド到着まではスタートから15時間半経過であった。

エイドでスタッフの方にここでのリタイアについて尋ねると、リタイアは可能だが、自力でスタート地点に戻ることになるとのことで、それなら一緒なので、とにかく2周目は終わらせる決意をした。

エイドで休んでいると、後続のランナーだけでなく、自分らより3時間後のスタートの80kmの部の先頭の人たちがどんどん入ってきた。彼らは元気で、エイドで提供のパスタを「大盛!」とか言って補給していく中、とても胃にものを入れられない自分はひたすらお湯だけを頂き、ある程度休んだところで再スタートした。休んでいる間も、スタッフの方には何度も声掛けしていただき、とにかく申し訳ないやら感謝やら。

その後は登りでの吐き気、下りでの足の痛み、そしてさらに眠気まで加わり、なんども大休止、睡眠をとり、なんとか桂木展望台までたどり着くころには夜が明け始めた。最後のゴールまではほぼ下りなので吐き気に苦しむこともなく21時間30分超で到着。2周目では13時間半以上もかかってしまった。


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スタッフの方に「3周目行きますか」と問われたものの、即座に「いや、ここでリタイアします」と申告した。エイドでの補給を促されたものの、とにかく何も入れられないので、計測バンドを返したところで、テントに戻り、疲労と足の痛みでボロボロの体を休めることとした。

2時間くらい休んだところでだいぶ回復したような感じがしたので、装いを整え帰り支度をし、温泉の入浴券はあるものの、もういいや、という気分で10時早々の越生駅までのシャトルバスの乗り場に向かった。意外に足はちゃんとしていて、錯覚かもしれないが、これなら3周目も大丈夫だったのでは、という感じであった。

今から考えるとコーラ補給後からおかしくなったので、確証はないがコーラの炭酸で胃をおかしくしたのではないか、とにかく、胃腸のケアの準備を怠ったことが今回の最大の敗因であった。

後に確認すると120kmの部の完走率は73.5%で、この中に入ればITRAポイントの5ポイントが得られたのに、なんともふがいない結果で終わってしまった。

実は80kmの部でもITRAポイントで4ポイントになり、こちらは制限時間が24時間なので楽々4ポイントゲット→UTMFの参加資格ゲットできたのに、やはりUTMFのためには100km超の経験をしておかなければと背伸びしてしまったため、この沈没の結果となってしまった。もう今更仕方ないので、また次の4ポイント以上の機会を狙おう。