英叡翁のちばらきの日常

ちばらきエリアでトレランと畑仕事をやってるアラフィフおじさんの日常について綴ります

甲州アルプスオートルートチャレンジ(2021年11月7日)参戦結果

【はじめに】

 甲州アルプスオートルートチャレンジに参加してきた。4月以降、申し込んだトレラン系大会が4つ続けて中止(ハセツネ30k、富士登山競走、古峰ヶ原トレイルラン、ハセツネ)になったので、久々のトレランの本番になった。以下、趣味レベルのトレランランナーの視点ということで記載したい。

 この大会はオートルートチャレンジ(67km)、リリールートチャレンジ(50km)、マロニエルートチャレンジ(30km)の3種類があり、残念ながらオートルート参加の資格(過去3年間で50km以上の大会を2大会以上完走)がなかったため、リリールートにエントリーした。

 

【会場入りからスタートまで】

 スタートが朝の6時ということもあり、近くで車を借りて会場入りしたが、土地勘がないので意外にこれが難関。借りた車のナビでは、大会案内にある「塩山ふれあいの森総合公園」が入っていなかったため、スマホアプリで検索すると出てきたのでそれを頼りに移動。

 受付開始の4時のちょっと前、まさにこの付近なはずというところで、スマホナビでは左に行けというので行くが、それらしきところが見当たらない。やや離れたところに照明が見え、どうやら会場はそこらしいのだが駐車場がわからない。左折を指示されたところからさらに元来た道を進むと、再度、左折を指示されたので従ったものの、明らかに違ってそうな細い道を行くこととなってしまった。

 しかたなく、とにかく照明がある方向(当初左折を指示された交差点を右)に行くと、駐車場の案内の人がいて、なんとか到着することができた。後で明るくなってから見ればなんてことはないのだが、土地勘がない場所での真っ暗の中では最後の数百メートルのアクセスが難しかった。どうやら「塩山体育館」でナビってもらえば問題なく到着できたようだった。

 まず受付し、その後、身支度をした。事前の公式の案内では、以前の大会で大変寒かったことがあるとのことで、温かい服装が推奨されていたが、今日は明け方に雨が降って放射冷却もなく、比較的暖かいので、その必要はなさそうだった。そこで今回用意した装備の中では最も高温対応の服装でスタートすることとしたが、結果的にこれでまったく問題はなかった。

 スタート時間が近づき、スタート場所に移動すると、明らかに自分の荷物が多いのがわかった。中には、「本当に規定のもの入れているの?」と聞きたくなるぐらい小さい人もいるくらいだった。久々でレース感が落ちて余計なものを入れちゃったかなぁ。

 

【スタートから上日川エイド】

 だいぶ辺りが明るくなった6:00にスタート。しばらくは公園から近くの丘に登って、その後、早朝の塩山の市街を見下ろしながら下り、その後はしばらく車道走りになった。信号のある交差点は規制されていなかったので、途中4か所の信号では結構ひっかかってしまってその都度、ランナーの集団が形成されるようになった。車道走りの最後は歩道のない車道を規制のない状態で走るようになっていて、前のランナーを抜きたくてもなかなか抜けない状態でいくことになった。

 7km付近で登りが始まる。ここからストックを使用することとした。果樹園の間の車道から林道とつないで樹林帯の山道になり、とにかくひたすらガツンと登る。山道に入るとシングルトラックで樹林帯をひたすら前に続いて進む。このあたりはどのトレラン大会でもあるあるな、眺めがない樹林帯をひたすら進む修験者的な区間である。恩若峰(984m)に8時半ごろ到着。やや雲がかかった空の下に富士山が姿を現していて、まずはここまで登った心を癒してくれた。

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恩若峰からの富士山の眺め

 そこからゆるく下ってはまたガンと登り返す、を繰り返して源次郎岳(1476m)を3時間超で通過。そこからはゆるいアップダウンを繰り返し、最後に少し下り上日川エイドに到着。今朝3時に朝食を食べ、到着が9時40分ごろで食後6時間半以上経過していたこともあり、おなかが減っていたため、エイドで豊富に用意されていた菓子パンを一ついただいた。飲み物の提供もあったが、ここからさきは比較的エイドがこまめにあるので、まずは荷物の軽量化のために自分でここまで持ち上げたポカリを飲んだ。

 

【上日川エイドからすずらんエイド】

 再スタートし、しばらくは林道上り。その後、足元の悪いガラ場を登り、狼平に到着。ここまでくると高度もかなり上がり、向きを南に変えて最高峰の小金沢山を目指す。この区間は前を行く2人と連なって進むが、ちょうどややきついくらいのペースでうまく引っ張って行ってもらった(きつかったけど)。

 そこから先は緩やかな下り中心が続き、(「うしおくのがんがはらすりやま」と読むらしい)に到着。ここからの富士山の眺めがまた素晴らしい。スタッフの方に写真を撮ってもらった。この時点で5時間半経過。距離的にはこの辺りが中間なので、気分も少し楽になった。

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牛奥雁ヶ腹摺山からの富士山の眺め

 ここでさらに峰伝いに南下するオートルートのコースと別れ、こちらは西に一気に600メートル下る。最初は眺めも良く、ついよそ見しがちなのを気を付けて下り、途中から樹林帯へ。とにかく下る、下る。落ち葉が足を滑らせ、さらに道もわかりにくくしてくれ、注意が必要。途中、一旦道が分からなくなり、立ち止まった拍子に倒木に足を取られてずっこけてしまった。左肩を強く打ってしまって結構痛く、ストックの操作がちょっと痛むようになってしまった。まあ、折れてはいなさそうなので、これは我慢。

 下って次のすずらんエイドはペンションすずらんがエイドになっていて、リリールート専用のエイドでもあり、人数も少なく落ち着いて休めるようになっている。ここで小休止し、トイレも借りて再スタート。

 

すずらんエイドからマロニエ山エイド】

 その後しばらくはロード。最初の下りを割といいペースで走っていたら見通しの悪いカーブで対向車が来てびっくり。油断大敵で危なかった。その後は登りになって、結構長いロードの上り。舗装されているので歩きやすいがとにかく長い。途中からまたトレイルにもどり、アップダウンを繰り返して深沢峠エイドに13時過ぎに到着。

 ここはオートルート、マロニエルートと共通のエイドだが、それほど込み合ってもいなかった。なんといってもシャインマスカットの提供がうれしい。聞いたらいくつでも食べていいとのことで、最初やや遠慮して3粒食べたところ、なんだこれは、という美味しさで、おかわりを取りに行って、結果ずいぶん頬張ってしまった。ごちそうさまでした。

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エイドて提供のシャインマスカット

 そこからはしばらく下り、深沢峠の1424mから大体400mくらい下る。下りきったら再度200m登り返しだが、これがなかなかきつい。水分補給をと、ここまで運んできたポカリを飲むと、数口で飲み切ってしまった。別にのどが渇いて仕方ないレベルではなかったが、水を飲み切ってしまうと万一のことを思うと気分はよくないので、これは失敗。先のエイドでマスカットに夢中になってないで、補充しておくべきだった。

 その直後に自分を抜いていったオートルートのランナーがいた。自分より2時間以上走っているランナーに負けるな、と思い、そこからなんとか食らいついていった。登り返しが終わると今度は700mの下り。かなり大腿部にきていて、先ほどのランナーにはついていけないが、とにかく粘って下り、トレイルから林道になって、さらに舗装道路を延々と下って、もうここは山じゃないよね、という果樹園の中の立派な舗装道路のところで次のマロニエ山エイドに14時半到着。

 ここで次の登り返しのために水分を補給するとともに、地元の名産の「うらじろまんじゅう」があったのでいただいた。おいしいあんこたっぷりでとてもよかった。この後の上りを思い1つで我慢したが、もう1つもらっておけばよかった。

 

マロニエ山エイドからゴール】

 エイドの先は300m登り返し。ここにきてのこれは結構きつい。とにかく前のランナーについていった。初めてのコースで、どこまで登り返すのかよくわからないのがいいのか悪いのか微妙だが、とにかくいつまでも続くような気がしてとにかく滅入る。

 急に下りが始まるとそこから先は一気に下る。ここからは朝に恩若峰までの上りで通ったコースになり、こけないように注意しながら耐えられる足の痛みの限界のやや下くらいのスピードで下る。

 もとの車道に戻ると渡邊フルーツ園エイド、15時45分ごろ到着。エイドの名前で期待してしまった果物の提供はなく、水分補給のみ。まあ、残りを考えれば確かに勝手に期待した自分が悪い。

 そこからはひたすら車道を4kmでゴール。ほとんどはもと来た道なので勝手ははわかるけど長い。ゆっくりな人も、結構速い人もいて、あたりまえだけど前者は抜き、後者には抜かれ、を繰り返す。またも信号に従っての通行になる中、青信号が点滅のタイミングになりそうで、加速して渡るか、それとも休むか、短い間に激しく葛藤しながら、誘導の方が止めてくれないか、なんて魔が差したところ、逆に早く渡れと指示をしてくれた。「ありがとうございます」と礼を言いつつ、ホントはどっちがよかったのだろうか、ちょっと微妙。でもこれで少し強くなれた気もする。

 会場に到着し、最後はカーブのスロープをいくつか曲がって最終直線に。前後にランナーがいなかったので、悠々と会場のアナウンスがゼッケン番号をコールしてくれる中、ゴール。10時間20分弱でゴール。順位的には大体1/3くらいであった。

 ゴールして駐車場に戻ると、正面に富士山が見えた。快晴とはいかなかったけど、終始天候はよく、最後まで富士山が眺められたというのはよかった。そしてこうして富士山を最後に眺められたのも、なんとか明るい時間に帰ってきたからで、久々の大会ながらもそれくらいは頑張れてよかったということで。

 車で片付けしていると、明らかに食料が減っていなく、単におもしになっただけだった。エイドの食料の提供が充実しているので、非常食以外は持って上がる必要はないようだ。

 そんな感想を持てるのも、大会運営の方々の賜物。こんなまだコロナが完全に落ち着いたとも言えない中、このような大会に参加できたことに感謝しつつ帰路についた。次はぜひオートルートを完走したい。

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ゴール後、駐車場からの富士山