英叡翁のちばらきの日常

ちばらきエリアでトレランと畑仕事をやってるアラフィフおじさんの日常について綴ります

筑波連山天空ロード&トレイルラン in いしおか(ちょっと前の大会の完走記)

 8月28日に参加してきました。その結果です。

  ロング、ミドル、ショートの3つのカテゴリーがある中のロング(75km)に出場。前半はロード(と言ってもそれなりにアップダウンがある)、後半トレイル(それなりに舗装部分もあり)で、その切り替わる部分で靴の履き替えが出来るようになっていて、前日の受付時に預けるようになっていた。せっかくなので前半はロードのシューズ、後半はトレイルシューズと使い分けることとし、替えの靴下及び、交換時に必要かなと、タオル1枚とともに預けることとした。
 当日の天気予報は午前中に降水確率60%程度となっていたが、前線の通過のようで、雨は覚悟しないといけなさそうだった。
 小規模の大会のため、駐車場はスタート地点のすぐ横に用意されていた。前日に受付済みのこともあり、スタート時間が5時の中、到着が4時20分と、ちょっときわどいタイミングで到着、その分、睡眠時間を稼がせてもらった。
ロングの参加者は200人弱と少ないこともあり、スタート直前ものんびりしたもので、場所取りもなくスタート地点でも悠々とストレッチが出来た。今日は先が長いので、アップは前半のロードで兼ねる方針とした。
5時になりスタート。それまでは何とか雨が降らずにもっていたのだが、スタートと同時にぽつぽつ雨が降り始めた。まあ、仕方ない。
最初は田んぼ中心のフラットなエリアのロード。まずはアップがてらなので慌てずペースの合いそうなランナーについて進んだ。2km通過でラップが5分20秒と、想定より速い! まずいと思って少し緩めたら、前のランナーも同じことを考えたのかほぼ同時にペースを落としたのでなんとなく笑えた。
7km過ぎで10分後にスタートのミドルの先頭が抜いていった。速い!。後続はなく、完全に一人旅のようだった。
少しずつ起伏が増え、15km付近からだいぶ勾配がきつくなり、それと同時に雨足もきつくなってきた。完全にシャワー状態。まあ、8月なので寒いことはなく、かえって暑いよりもいいのかも。その後10%位の勾配で一気に100mくらい登るような区間が4か所ほど続く。この辺りはきつい上りのところは多少歩きつつも、基本は走りを継続。特に下りはそれなりにペースも上がり、靴の交換地点まで3時間半で到着。
土砂降りの中で靴の交換になるが、先着のランナーで用意されている椅子が全部埋まっていたこともあり、テントの一隅を貸してもらえ、幸い雨宿りをしながら交換が出来た。靴下交換したら完全に足はすでにふやけていて、替えの靴下をはくのが手間取ることになった。天候ばかりはどうしようもない。エイドの梨とブドウを頂き、とにかく気分一新してスタート。
ちょうど同じタイミングでスタートするランナーがいなく、しばらくは一人旅となった。勾配がきつくなるものの、しばらくトレイルというよりは林道を進む。そのうち舗装がなくなり、土の道となるとぬかるむところも出始め、まだ靴を替えたばかりということもあり、なるべくぬらさないように慎重に進んだ。
団子石峠を過ぎてさらにきつい勾配をしばし進むとコースは一般のトレイルから外れて下りになり、そして、途中からものすごいぬかるみになり、とてもじゃないが普通に足だけでは下れない状態。勢いあまって思いっきりすっころんでしまった。これは下手に降りるとかつて骨折したのの二の舞になりかねないと、慎重に下った。しっかり木や枝につかまり、足元をしっかり固めながら降りていると、後続のランナーが、上手にぬかるみをしゃがんだ状態で滑って行った。あれは上手い。ちょっとまねできないなと、見送った。
ぬかるみを終えるとしばらく緩い下りの林道となり、さらに車道に出たら、だらだらとした上りが続く。すでにだいぶ足の力を使ってしまっていて、ここは無理せずにかなりの部分を歩いて進んだ。しばらく進んで車道が終わるとトレイルとなり、道祖神峠を抜けて洗心館跡のエイドに到着。この時点で6時間10分、関門(8時間30分)はまだ時間がある。
ここではぬかるみで汚れた手を洗わせてくれたのだが、そのあとのルートの状況から気休め的なものでしかなかったのはこの時点ではわからなかった。このエイドではトイレや補給でやや長めに10分程度休んだのちスタート。ここから吾国山への最後の上りとなり、そこを上りきるとまたぬかるみの下り、しかもさっきよりもよりつるつるな状態で、ロープ伝いでないととても降りられない。他にもたくさんランナーがロープに連なる状態で、順番に慎重に下った。結構長いし雨で手は滑るし、なかなか難儀な区間となる。そこを過ぎると次の板敷峠のエイドまで5kmほど舗装した林道下りとなる。ここは駆け下り、板敷峠以降の燕山への上り(標高差約600m)に備えて給水した。
エイドを過ぎてしばらくは下りが続き、下りきった後に集落を抜けるといよいよ上り返しの始まり。この区間は舗装した道で、10%程度の坂道を上り続けることになる。基本は歩きで、ところどころなだらかなところは走る、を繰り返し、次のエイドに到着。
その先はトレイルとなり、最初は緩やかなものの、「燕山 1km」の看板が出たあたりから階段が続く。ここにきてこれは結構きつい。なんとか我慢して上りきり、するとまた下り主体のルートとなる。

途中から舗装された道となり、そんなに次のエイドまでは遠くないはずと思いながら進むがなかなか辿りつかない。こんなに遠かったかなと思っていると、舗装道からルートは外れ、風力発電の横のトレイルを抜け、さらにまたぬかるみの下りとなった。ここはロープもなく、とにかくツルツル、っというかヌルヌルで、うまく下れずに思いっきり背中から地面に落ちてしまい、結構痛かった。ショートやミドルのランナーが多数過ぎた後で、相当、ぬかるみも磨きがかかっているのではないだろうか。
なんとかぬかるみ区間を過ぎたところで一本杉峠のエイド。ここからさらに足尾山への上りとなる。山頂の神社の境内に裏から入るような形で到着し、本来の参道を下るが、結構段差が急な階段で、ここにきてこのきつい階段の下りは、ところどころ階段が斜めになっていることもあり怖い。慎重に降りきると、舗装道の下りとなる。
パラグライダーの飛び立つエリアになっているようで、これであとは普通に下るだけかと思ったらそうはいかなかった。途中からルートはトレイルとなり、そしてまたもやぬかるみとなった。ショートとミドルとロングの先行者によって磨き上げられたツルツルの下りを延々と、おそらく、コースの中でも最長区間と思われる長さのぬかるみのロープ下りとなった。
なんとか下りきると、いよいよ本当に最後のロードで。往路に来た道を戻っていく。最後のエイドで、ここでもまた手を洗わせてもらい、いよいよ残りは3km。途中で往路とは別ルートの小川沿いの平らなダートを走ることになる。ゴールに向かって一直線の区間で前のランナーもよく見通せ、なるべく前のランナーについていこうとするが、6分20秒のラップでは、追い付かない。段々離されて見えなくなってしまうのと代わり、今度はその前のランナーの姿が大きくなってきた。さすがに疲れて歩いているようで、別に対抗心はないのだが、自分は走り続け、結果的に追い抜いた。
最後は小川沿いから外れ、舗装道を行く。気づいたら6分/kmを切るくらいにスピードが上がっていて、まだ平らなところなら大丈夫そうだなと思っているうちになんとかゴール。11時間12分であった。
初めてのコースなので、どれくらいで走れるかわからなかったが、とにかく関門の13時間には余裕をもってゴールすることが出来た。
この大会は必携装備の指定がなく、夏開催ということもあると思うが防寒等の対策は自分で決めれる、またエイドがこまめにあって補給が豊富ということもあってか、給水対策もそれほど容量を気にする必要はなく、中にはザックすら持たない参加者もいるなど条件としては非常に良い条件で走れるものであった。
一方で、当日は雨ということもあり、おそらくいつも以上にぬかるみがすごいことになっていたと思われる。コロナ前のキタタンで、やはり当日雨のためにものすごいぬかるんだことがあったが、その際は足が土に潜るような田んぼ状態で、それはそれで大変だったものの、止まらない、ということはなかったが、今回はとにかく滑って滑って、木やロープにつかまらないと止まらないという条件で、別のコツが必要となるものであった。